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出口先生、親の「よかれ」が子どもの未来を呪うって本当ですか?

今月6日にSB新書より発売された『犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉』(著:出口保行)。おかげさまで、すでに4刷重版まで来ております。読者のみなさま、ありがとうございます!

この記事では担当編集が、著者インタビュー動画など、すでに読まれた方には本書がもっと楽しめる、未読の方には本書の内容が詳しく覗けるコンテンツを紹介していきます。

著者の出口保行先生は、法務省で実際の犯罪者・非行少年を相手にしてきた、犯罪心理学者です。テレビでは報道番組で事件の解説をしたり、あるいはときにはバラエティでおちゃめな姿をお見かけすることも……。

でも、そもそも、どうして犯罪心理学者が子育ての本を? 子育て・保育の専門家や、同じ心理学でも、発達心理学者の方がふさわしいようにも、一見思えます。

▼そのあたりの疑問に、出口先生ご本人が答えてくれています。インタビューしたので、ぜひ動画を見てみてください。

犯罪心理学者として10,000人の犯罪者・非行少年と向き合ってきたからこそ
・親の「よかれ」が思わぬ落とし穴になってしまった事例
・そうならないためのよりよい子育て
・更生方針立案のための心理分析を子育てにも活かした知見
が出口先生のなかにあり、それが本書に結実しているのでした。

ちなみに、出口先生は現在、大学で教鞭をとられているまさに「先生」なのですが、学校の先生になるのが犯罪心理学者になる前からの長年の夢だったそうです。

▼所属する東京未来大学でのインタビューページで、そのことが詳しく話されています。以前から子育てに関心が深かったのですね。

そんな子育てに以前から関心を寄せていた出口先生が、犯罪心理学の観点から書き上げた子育ての教科書『子どもを呪う言葉・救う言葉』では、例えばどんな内容が語られているのでしょうか。

▼こちらの記事に一部抜粋してあるのでぜひご覧ください。

▼担当編集として個人的にいちばん嬉しかったご感想は、本書のカバーイラストを描いていただいたイラストレーターのこんどうしずさんによるものでした。

内容が「犯罪心理学×子育て」、タイトルに「呪う」と入っているだけにちょっぴりこわい本書の特徴を残しながら、救いも感じられるあたたかなイラストをご提供いただきました。

▼最期におまけとして。以下、この記事では本書から「はじめに」を全文そのまま載せておきます。出口先生がどんな人なのか、よくわかるのではないかと思います。

はじめに 法務省で出会った1万人の犯罪者たちに学んだこと
 
 犯罪や非行、問題行動の背景には、どのような家庭環境で育ったかという問題が大きく関わっています。しかし、家庭環境といっても、虐待や育児放棄、貧困といったわかりやすい問題だけではありません。
 実は、親がよかれと思って投げかけた言葉が「呪いの言葉」となって子どもの未来を壊してしまう場合が多いのです。
 そう、親の子育ての、ほんのちょっとした不注意こそが問題なのです。
 
 これは、私が1万人を超える犯罪者・非行少年の心理分析を行った経験から、確信したことです。
 
 私は現在、大学で心理学を教える立場にありますが、以前は、法務省に勤めていました。法務省の心理職として22年間勤める中で、現場としては、少年鑑別所は青森、横浜、高知、松山の4か所、刑務所は重大犯罪者を集めた宮城刑務所、拘置所は国内最大の東京拘置所に勤務しました。
 そのほか霞が関にある法務省矯正局や法務省大臣官房秘書課、法務総合研究所などでの勤務経験があります。

 現場で心理分析を行った犯罪・非行のタイプは多岐にわたります。
 東京拘置所に勤務していた当時は、犯罪件数が戦後もっとも多かった時期でした。万引き犯からオウム真理教の関係者、指定暴力団や大規模窃盗団、外国人犯罪者集団など、わが国で起こるすべての種類の犯罪について心理分析を行いました。また、宮城刑務所は、無期懲役を含む長期刑の受刑者を集めて収容する刑務所でしたので、強盗・強姦殺人、テロ殺人、保険金殺人といったあらゆるタイプの凶悪犯罪について心理分析を行いました。少年鑑別所でも万引きや覚せい剤使用から殺人までさまざまな非行少年の心理分析を試みました。それぞれが印象深く、いまも鮮明に記憶に残っていることばかりです。

 犯罪・非行自体は決して許されることではありませんが、非行少年たちを見ていると、ある意味では親をはじめとする大人たちの「犠牲者」だと感じることがあります。その少年がひとりで勝手に悪くなったわけではないのです。
 冒頭の繰り返しになりますが、一見何の問題もないように見える家庭で、保護者としても「よかれと思って」していることが子どもにとってはそうではないという「ボタンのかけ違い」が問題化している場合も多いのです。

 もちろん、子どもを犯罪者にしたいと思っている親はいないでしょう。
 非行が発覚すると「まさかうちの子が」とショックを受ける親が大半です。

 周囲の人も「あんなにいい子がなぜ」と驚くケースもよくあります。「絵に描いたような理想のご家庭なのに……」と思われることもあります。しかし、非行に至る心理を丁寧にたどっていくと、必ず理由がありました。
 どうすれば子どもが社会不適応を起こさず、幸せに生活していけるのか。周囲の大人はどういうところに気をつけるべきなのか。犯罪者・非行少年1万人超の心理分析を行ったということは、それだけの失敗例に触れてきたということでもあります。失敗例を知ることは失敗を防ぐだけでなく、むしろ「どうすれば成功するのか」を考えるきっかけにもなります。つまりこれは、すべての親に関係のあることなのです。

 そこで私のこれまでの経験を、子育て本として1冊にまとめることにしました。一般のご家庭向けに書籍を執筆するのははじめての経験です。もしかしたらわかりにくい点もあるかもしれません。それでも、手にとってくださったあなたにとって、本書が価値ある1冊でありますように。

 なお、第1章からの各章冒頭には犯罪や非行の事例を載せています。もちろん、私が現実に心理分析を担当してきた事例は、守秘義務があるのでそのまま書くことはできません。ですから、本書の事例はフィクションです。人物名も変えていますが、内容はかなりの割合で事実をもとにしています。実際にあったことそのままにならないよう、事件の詳細を変えたり、2つ以上の事例を組み合わせたりしています。
各事例の中でもとくに特徴的な「呪いの言葉」を挙げながら、より良い子育て・教育に活かせるよう解説していきたいと思います。

『犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉』より

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